さらなる進化を遂げたシリーズの原点

2001年、音の新機軸を打ち立てた「512」。そのデビュー以降、長年の技術的蓄積を得て開発をしたモデルが「TD510MK2」です。
シリーズの特性である、「正確な音」の再生の向上はもちろん、このクラスには珍しい、上下方向への角度調整機能を活かし、定位、奥行き、高さなどの録音情報をいっそう正確に再現します。
別売の専用取付ブラケット「CB1」で、天井に取り付けることも可能ですから、同一スピーカー5本でのサラウンド環境構築も容易になりました。

開発コンセプト

「正確な音の再生」。それは、「ソフトに収録されているアーティストや録音エンジニアが込めた想いを、何も付け加えず、何も消さずに、伝えたい」との考えに基づいています。

ハイ・スタンダーモデルならではのテクノロジー

エッグシェル・コンストラクション

内部定在波や、前面バッフル角で発生する回析効果を抑制するため、剛性が高く、同一半径面が存在しない、卵形ラウンドフォルムのエンクロージャーを採用しています。「TD510MK2」は、前モデル「TD510」より内部容積を約14%アップ。スピーカーユニットの高速駆動に対する背圧の影響を抑えて、スムーズなストロークを確保しつつ、再生周波数帯域を広げることに成功しました。

10cmフルレンジスピーカーユニット

スピーカー振動板には、軽量ながら高い剛性や適度な内部損失を持ち、固有の音色を持たないグラスファイバーを採用。エッジ部分は、素材固有の音が少なく、振幅量を充分確保できるブチル系ラバーを採用し、併せて、ダンパーにエア抜き穴を追加するなど最適化し、前後運動の対称性をアップさせています。磁気回路は、マグネットやボイスコイルの最適化と同時に、ギャップを最適化するなどして磁束密度を前モデル「TD510」より約4.5%向上させることに成功。さらに、センターポールへ銅素材のショートリングを追加して磁気歪を抑え、よりクリアな音を実現させています。

制振支持構造

スピーカー部とスタンド部は、3本のスパイクとオリジナルの特殊固定構造で点接触を実現。不要な振動を排除し、タイトな低音域の再生を可能にしました。 また、よりシビアにリスニングポイントを調整できる、角度調整機能を採用。 スピーカー部を−10°~30°の範囲で無段階に調整でき、リスニング環境に合わせて設置の自由度が広がります。

角度調整機能(天井取り付け時)

別売の専用取付ブラケット「CB1」を使用して、天井への取り付けが可能です。スピーカーアームの設定を変えることで、天井に対して10°~−75°の角度調整範囲を獲得。スペースに制限のある場所でも、「TD510MK2」のパフォーマンスを存分に発揮できます。