ECLIPSE   
 
In a crispy moment on ECLIPSE : 渡辺篤史/熱帯JAZZ楽団 ECLIPSE Talking Room”Sound Good!”
 
渡辺篤史


1.オーディオとの邂逅


── 本日は宜しくお願いします。

渡辺 どうも、宜しくお願いします。

── 今日は渡辺さんのロングインタビューと言う事で、楽しみにされている方が多いと思います。色々と伺いたい事が有あるのですが、まずは、渡辺さんとオーディオの出会い辺りからお聞きしてみたいのですが。

渡辺 はい、では順を追ってお話してみましょうか。まず、僕が中学生の頃、友達の親父さんに音楽が大好きな方が居ましてね、今、思えば少し裕福な家庭だったのでしょう、その友達の家に遊びに行くと、その親父さんのオーディオ装置でクラシックやジャズをよく聴かせてくれました。まだ当時は「ハイファイ」なんて言ってました、ちょうど「ステレオ」って呼び名が出始めた頃です。

── なるほど。

渡辺 それで、僕もある時、日立製のハイファイ装置を買ったんです。それは、真ん中にレコードプレイヤーがあって、左右にスピーカーを内蔵した木目の一体型でした。早速、母親や祖母に当時ヒットしていた村田英雄さんを聴かせてやろうと、近くの調布駅前にあったレコード屋に買いに行ったんですよ。

── 京王沿線ですね。

渡辺 そうです。そしたら、そこの主人が「君ねえ、歌謡曲も良いけど、こういうのも有るんだよ」と声をかけてくれました。それは、アメリカの歌手「ハリー ベラフォンテ」の二枚組LPで、カーネギーホールコンサートでした。「お金はいつでもいいから、ぜひ聴きいてみなさい」という事でね。

渡辺篤史
── それは、とても良いお話ですね。

渡辺 早速「村田とベラフォンテ」を小脇に抱えてスキップしながら帰りました。村田さんのレコードに、家族は大喜びで聴いていたのですが、僕はベラフォンテの盤にドキドキしながら針を落としました。すると、、その瞬間にもう「ゾォクーッ!」と来てしまった...(苦笑)。ベラフォンテがステージの袖から出て来ると、会場が「ウワーッ」っと沸き上がるのが手に取るように解るんですよ。音楽もとても立体的だったし、凄い臨場感なのね。それで、もう完全に洗礼を受けてしまったのです。

── その感動は大きかったのでしょうね。

渡辺 僕もまだ中学生でしたから、感受性が強かったんです。それが、僕の「音楽との出会い」つまりは「オーディオ趣味のスタート」になったのかな。そこから色々と黒人音楽のルーツも探り始めて、やはりジャズにハマリましたね、ブルースもよく聴きました。
渡辺篤史
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