文:倉持淳一 Junichi Kuramochi
■NANIWA EXPRESSは、82年のデビューアルバム『NO FUSE』で上方フュージョンブームを巻き起こし、
86年の解散まで実に5枚のオリジナルアルバムを残した関西の、いや日本の音楽シーンに鮮やかな記憶を残し
たバンドです。(解散後もベストアルバムが2枚発表されてます)
■当時は、ジャズはもちろんロックやソウ
ルテイストまでも取り入れ、一口でフュージョンとは語れない数々の名曲をひっさげ、ライブコンサートでも
全国各地を席巻しました。
■あれから幾年月...時は2002年夏。実に17年の歳月を経てあの伝説のバンド
NANIWA EXPRESSがオリジナルメンバーで完全復活(再結成)を遂げました。合わせて行われた東京/大阪
などでの、合計5回の復活ライブは各地とも大盛況にて迎えられました。
■この復活ライブツアー。実は
ECLIPSE TDにとっても重要なステージとなりました。というのも、ピアノ/サックス担当の青柳誠がなんと
「ステージ上にECLIPSE TDシリーズスピーカーを引っぱりあげ、ステージモニターとして使こうてみたいんだけど...」と言い出し
たのです。
■確かにECLIPSE TDシリーズスピーカーは、ホームオーディオユースはもちろん、世界中の音楽スタジオでも人気のス
ピーカです。しかし、スタジオと言ってもそれはライブコンサートではなくレコーディングでの話しです。
■思い返せばNANIWA EXPRESSは、音楽的に何かと実験的なアプローチを行うバンドでした。アルバム『大宇
宙無限力神』で当時としては他のバンドに先駆けて、最先端のフルデジタルレーコディングを行ったのをはじめ、
アルバム『MODERN BEAT』ではレコーディングにつきもののヘッドフォンを駆逐し、スタジオ内に持ち込んだ
多くの平面スピーカーで一発録りを行ったのも今では懐かしく感じます。
■またメンバーも、キーボードの中村
健治は時代を先どって、ショルダーキーボード『ケンジーター』を自作。青柳誠もいち早くサンプリングマシン
を取り入れ、同期モノにも挑戦していました。(サンプリングを取り入れた楽曲はアルバム『SILENT SAVANNA』
で聴けます)
■青柳誠はといえば、NANIWA EXPRESS解散後もJAZZやフュージョンだけでなく、J-POPやニュ
ーミュージックまで幅広く仕事をこなしてきました。そこには、常に最先端の音を求め、新しい機材や楽器も良い
モノは積極的に取り入れるという姿勢がありました。そして今回、氏は新しいデジタルピアノとともに、自らのス
テージモニタスピーカーにECLIPSE TDシリーズスピーカーを選択したのです。
■私達は猛暑うだる淡路島で行われたリハーサルに早速
ECLIPSE TDシリーズスピーカーを持ち込みました。リハーサルでの結果は上々。当初512を左右2本づつ計4本使いましたが、あまり
の表現力の豊かさと音場再生の気持ちよさに青柳自身もデジタルピアノを弾きながらフラフラになってしまう始末(笑)。
■結果、左右計2本で充分ということも確認され、大阪から始まったツアーではそのセットでスタート。その結果は
というとECLIPSE TDシリーズスピーカーのステージモニターユースは大成功を収めました。もちろんNANIWA EXPRESSのライブ自体も、
とても素晴らしいものになりました。いうまでもなく、ステージモニターの条件は演奏音が飛び交うステージ上にて、
自分の音がきちんとモニターできることにあります。しかしながら、ステージ上ではただでさえ濃い(笑)NANIWA
EXPRESSのメンバーから放たれる、厚くもあり、かつ熱いサウンドが渦巻いています。それは、まさにECLIPSE TDシリーズスピーカー
にとっても、過酷な条件下でのステージモニターデビュー(笑)になったのです。
■ECLIPSE TDシリーズスピーカーはその音の指向性や
音場表現力がステージ上では特に有利になります。ステージ上のメンバーからのダイレクト音、観客の声援、PAスピ
ーカーからの回り込みなどに対して大変有利な働きが想定できます。また、ピアノ/サックスといった青柳自身の担当
楽器も功を奏しました。なぜなら、わりと演奏位置が固定できていることにありました。なにより、ECLIPSE TDシリーズスピーカーの
豊かな再生能力もデジタルピアノ系の音を様々に切り替えてプレイする青柳をバックアップした事は言うまでも有り
ません。
■加えて、ECLIPSE TDシリーズスピーカーのビジュアル的な側面も効果がありました。今回の復活ライブを見に行かれた方は、
青柳の機材後方にそびえ立つ卵型のスピーカに驚いた方がたくさん居たとうかがっています。まさに演出的にもその
効果は大変大きかったようです。
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