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■小さい口径のユニットがシングルでタイトに鳴っているという心地よさ
──そのベース一本で全てのリクエストを取り入れるという事ですか?──
そうです。シンプルにこの音が欲しいというだけなら簡単なんです。でも、僕の場合様々な音楽をやるんですね、ジャズやフュージョンはもちろん、クラシックも好きだし、ロックもラテンも演奏するのです。そうすると、櫻井モデルという一本のベースに全てを完璧な状態で入れ込むというと、やはりそれは無理ですよということになるんです。もちろん、製作サイドは間違ってもそう言いませんけどね(笑)。これでどうですか?今度はどうですか?と色々な部分を満たす様に作ってくると、またどこかが満たされなくなってしまう...。この音を出す為にはここをこうすると、今度はあの音は出なくる。そんなものなのです。
──それは、ECLIPSE TDシリーズスピーカーに例えるとどういう事なのでしょう?──
つまりECLIPSE TDシリーズスピーカーは凄く輪郭が見えるんですけど、それで低域も高域ももっと出せというのは、やはり無理があるんですよ。さらに言うと、ユニットが一つだけというのはそれがそれでいいんです。自分のステージモニターなどでも、時に12インチのスピ−カーをひとつだけにしています。二つのユニットだと、より迫力のある音が得られるのかもしれませんが、二つの波が混じる事で生じる「滲みや濁りの方が気になってしまう」。小さい口径のユニットがシングルでタイトに鳴っているという心地よさは十二分に発揮されていると思います。
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